趣味は何ですか？　と聞かれて
「読書です」
と答える方は、一体どれ位本を読んでいるんでしょうか？

もっとも、本人が読書が趣味と言ってるのであれば
それはそれで問題はないのですが・・・



実は最近、読書にはまっています

高校時代、第一志望の大学に小論文があり、その対策として
先生の薦める本や、芥川賞作品とかは読んでおり
読書量は少なくはなかったのですが、とても趣味とは言えませんでした

社会人になってからは、話題の本や
本屋で気になった本を買ってみては読む程度でした

しかし、現在会社の隣に豊田市中央図書館がある
という大変恵まれた環境にあり、しかも電車通勤という状況から
本を借りて読まない手はないと今更ながらに気づきました

実際に図書館で本を頻繁に借りるようになったのは1年ほど前からですが
先日　「論語ビジネス塾」
という本を読んでから、どうも読書に目覚めたようで
その後、論語に関する本を何冊か読み
遂に、「座右の書」と呼べる本に巡り合いました


その名も
「座右の古典」　　　鎌田浩毅著

京都大学で一番おしゃれな人気教授ということで有名ですが
とても素晴らしい本です

著者が自らの人生に影響を与えた古典を50冊紹介しています。
「論語」はもちろん
プラトン「ソクラテスの弁明」
トルストイ「人生論」
サミュエル・スマイルズ「自助論」
孫子「孫子三十六計」などなど

まともに読んでは難しそうな本ばかりですが
著者は見事にその本が伝えたい内容を
キーワードを挙げて、明瞭に解説しています
しかも、どの本についてもきっちり6ページで解説しています



おかげで、すっかりその本を読んだ気になってしまいます

もっとも、感動した内容、これからの自分のためになるだろうと思われるような
上記の本を含め、何冊かを早速書店で購入しました
自らの「座右の書」にしたいからです


こんな調子で、今は時間を見つけてとにかく本を読んでいます

そんな中、高校、大学時代と何回か読んだ本を
20数年ぶりに読んでみました


庄司薫　　「さよなら怪傑黒頭巾」

「赤頭巾ちゃん気をつけて」で芥川賞を取った方ですが
僕の青春時代に大きな影響を与えてくれた作家でした
サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」を彷彿させる軽妙な語り口で
なんとなく都会人への憧れを抱かせてくれました

高校時代に古本屋で買った本で
さらにそこから30年近い日が過ぎており
各ページはまっ茶に色あせていましたが
何とも懐かしい、若かりし頃の気持ちが蘇ってきました
久しぶりに、すがすがしい気持ちになりました
もうオジサンになってしまいましたが
あの当時と同じ読後感を味わえたのは本当に幸せを感じました



こんな感じで本を読んでいる私は
今なら、趣味は？　と聞かれたら、自信を持って

「読書です」　　と、答えられそうです。


コモスクエア
中村